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死別経験者の婚活~気持ちの変化・交際の傾向・注意点など

こんにちは、東京・銀座の結婚相談所Bゼルム婚活アドバイザー立花です。

50~60代の中高年・シニア世代で婚活する方が急増し、結婚歴がある方のカウンセリングも、以前とは比べ物にならないくらい増えました。その中には『離婚』ではなく、パートナーと『死別』を経験された方もいらっしゃいます。今回のテーマは『婚活を考えていらっしゃる死別経験者向け』の記事になります。

『死別は離婚より再婚が難しい』は本当?

実はこの『難しい』は、結婚相談所やその他の出会いの場での婚活で、死別だからとお相手に避けられたり、条件的に難しいと思われてしまうのということではなく、完全に、ご本人のお気持ちの問題になります。

「浮気」「借金」「DV」など、何かしらお相手と別れるに足る理由があって離婚に至ったのではなく、死別は、病気や事故で最愛の人を亡くしたということ。パートナーの突然死や看取り、ご自分では『どうしようもないこと』を経験されたご本人が、喪失感や悲しみ・寂しさの中で気持ちの整理をするのが難しいからです。突然の死ほど立ち直れないもので、私自身も、父親を癌で亡くした経験から得たものを交えてお話します。

死別を経験された方の気持ちの推移

死別を経験した方の気持ちの推移は、癌患者の方が告知された時の気持ちの推移と似てると思います。下記の3段階に分かれるのですが、死別を経験された方も同様に、突然死・病死関係なく、このように心の中が変化していくと感じました。

①衝撃段階

夫が・妻が死んでしまった・・・信じられない・・・なぜ?と目の前が真っ暗で、悲しい、びっくり、どうしていいかわからず何も考えられない・・など喪失感でいっぱいです。

②不安定段階

「もっと◎◎しておけばよかった」など、どんな形の別れでも残る後悔。なぜこんなことが自分の身に起きてしまったんだろう、不安、さみしい、生きがいがない・・・など、これからどうやって生きていくんだろうと未来に対して、ぼんやりと考えたり、思い出だけで生活して時間ばかりが過ぎます。仕事や他にやることがある時はいいけど、休みの日にふと「むなしい」と感じて、出かける気力がないなど。

③適応段階

不安定段階から時間がたち、その状況に慣れて「どうにかしなきゃいけないかも?」「この状態をこのまま続けるの?」と、自身について考え出す時期。「前向きになろう・ならなきゃいけない」と、このまま年をとることに不安を感じるようになるといった心理です。私の母もそうでした。

熱中できる趣味が特になかったり、1人で上手く時間が過ごせない、誰かと一緒じゃないと、自発的に何もする気がおきない・できないといったタイプの方ほど、動き出せる時間がかかってしまうものです。頭では「どうにかしなきゃ」とわかっていてもやはり理屈ではないし、心が納得できないんです。

そして「勇気を出して婚活しよう!」と行動する方はものすごい決心がいります。だから死別を経験された方をカウンセリングする時「よくぞ来てくれた!」そんな気持ちになります。

パートナー探しに至る時間は男女で差がある

女性は5年以上経過してから再婚を考え出す方が多いです。逆に男性の方は「去年死別した」など、割りと死別からあまり時間が経っていない方が多いです。女性はそれを聞いて「前の奥さんが亡くなってから1年くらいしかたってないの?そんな簡単に切り替えられるものなの?この人って、薄情なんじゃない?」と、びっくりされてしまうことも多いです…。

もしかすると、『パートナーなしではいられない』というタイプなのかもしれません。愛する奥さんが亡くなって寂しく、1人でいることが耐えられないタイプなのだと私は思います。

女性は死別して10年以上経過すると、逆に1人の時間の流れにすっかり慣れてしまって、もうまた誰かと結婚して、甲斐甲斐しく食事を用意したり尽くすことが「めんどくさい」と感じてしまったり、「さみしいけど、もうそれもしょうがないよネ…」と、諦めてしまうパターンが多いです。

特に中高年・シニア世代は、『結婚相談所での成婚=即入籍』ではないパターンがほとんどですが、もしお相手にお子さんがいた場合、「再婚?早くない?何考えてるの?」などと、周囲が反対したり、財産狙いなんじゃないか、などと思われないためにも、時期には注意が必要です。世間体などもありますし、死別してからは、せめて一周忌を迎えてからの婚活が望ましいです。

死別経験者の婚活・交際の傾向

死別の女性は、結婚相談所に登録してお見合い婚活をしていても、「私、遺族年金もあるし、おうちもあるし、別に入籍はしてもしなくてもいいんです。でも、パートナーが欲しくてお相手探ししています。」というスタンスの方が割りと多いです。特に、経済的に自立されている死別女性に見られる特徴です。

一方、60~70代のシニア世代の男性は死別でなくとも、「パートナーは欲しいけど、入籍は1~3年くらい余裕を持って考えていきたい」というお気持ちの方がとても多く、「結婚!入籍! 」と、鼻息荒めのタイプがお相手だとプレッシャーに感じてしまい、引いてしまう事もあります。

ただし、死別女性の入籍に対する緩い感じが、お相手には居心地よく魅力的に感じたり、女性側も「余裕を持って考えたい」とおっしゃっていた割には、「結婚したくなっちゃって!」と、意気投合するなど、お相手次第で当初の入籍時期の考えがひっくり返ったりすることもあります。

参考記事:死別経験者や死別経験者との婚活について~お見合いや交際時に心がけていただきたい事

死別経験者が婚活時に気をつけること

①思い出の品の整理

もし男性でしたら、できれば新しい人生のスタートと思って、おうちも引っ越せたらいいですけどね。思い出の品も捨てろとは言いませんが、もし交際相手を家に招いた時に、元嫁・元夫の写真などがびっしりあったら、引いてしまいます。

仏壇はまだしも、写真立ては見えないところに置くなり、家に招くなら配慮してほしい!/50代女性

以前、ご成婚した元会員様は、亡きパートナーとのお写真など一切合切をデータ化してPCに保管し、思い出は心の中と、新たなご縁を掴みました。その潔さと覚悟にこれには私も感心しました。あと、もしご縁となった場合、お仏壇を置くか置かないかなども。お互い理解を深めて話し合うことが必要ですね。

②できるだけ元パートナーとの事は話さない

こちらは上記の参考記事に書きました。ついつい、亡くしたパートナーとの思い出を、知らず知らずにお見合いやデートで話してしまうんです。これを受けてお相手は、「まだ亡くした(奥さん・旦那さん)のことが忘れられないんだな・・・」と感じてしまいます。

できるだけ、元パートナーとの事は話さないこと。自慢や思い出話や、お相手と比べたりしないこと。話さないとお心がけしていても、話してしまうものですから。

お見合い相手が死別経験者の場合

亡くなってしまった方のことを気にしないこと。こちらも上記の参考記事に書きました。お相手が亡くなられた元パートナーのことを話しても、「忘れられないのね・・・」と悲観的にならないこと。その方は、もうこの世にいないんですから。

お相手も、「独りが嫌だから、また誰かと幸せになりたい」とお相手探しをされているんです。お相手がついつい死別したパートナーのことを口にしても、その方にとっては元パートナーとの時間が、以前の生活の全てだったのですから、そこまで気にすることはありません。

きっとその方の思い出には、亡きパートナーがほとんど関わっていて、それ以外に話す話題が他にないんです。むしろ、それを素敵なことだと、尊重して理解して差し上げてください。きっと同じように、もしくはもっと、大切にしてくれるはずですから。

お相手からしてみたら、結婚相談所に勇気を出して入って婚活した末に、やっと会えた、人生2人目のパートナーですから。愛情深い人だなぁとか前向きにとらえてほしいですね。温かく見守ってあげて、一緒にお墓参りに行くくらいのおおらかさを持ちましょう。

お相手も感激してくれると思います。でもあんまりくどかったら「さっきから元嫁/元旦那トーク多いですね(^_^;)」って言ってしまえばいいです(笑)。本人も配慮しないで、無意識に話してしまってるので、気づいていただけると思います。

いかがでしたでしょうか

先日の週刊ポストの取材で、死別はバツイチではなく『ボツイチ』という言葉を初めて聞いたので、今回は、死別について改めて取り上げてみました。結婚相談所ブライダルゼルムでは、死別を経験された方のお相手探し、お見合い申し込み・お見合いセッティング・お見合い・交際・・・様々な場面で婚活アドバイザーがサポートさせていただきます。結婚相談所を検討中の方は、まずはお気軽にカウンセリングから、お問合せください。

尚、『50代・60代死別シングルの方のためのお見合いパーティー』も銀座サロンにて月に一度ペースで開催しています。

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※予約場面が男女別に分かれています

最後までお読みいただき、ありがとうございます。

立花 えりこ(ブライダルゼルムアドバイザー)

㈱Bゼルム代表取締役。業界最年少で婚活アドバイザーとなり17年。シニア世代の婚活を中心に様々な情報を本ブログにて発信中。昨今はシニア婚活有識者として、様々なメディアでも話題。『現代ビジネス』田原総一朗氏との誌上対談、女流作家中村うさぎ氏との対談のほか、女性紙でのコラム執筆など、メディア取材履歴はこちら

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