こんにちは、東京・銀座の結婚相談所ブライダルゼルム、代表の立花です。
今日のテーマは、婚活中に時折起こるちょっと複雑なケース・・・お断り前提のお見合い、通称『消化お見合い』についてお話します。
「え?それってどういう意味?」と感じた方も多いかもしれませんね。実は、結婚相談所で活動していると、こうした場面に出くわすことがあるのです。
「消化お見合い」とは?
もともとは「消化試合」からきている言葉です。
◎ 例:「もう優勝は決まってるけど、予定通り試合をこなす」
◎ 転じて:大勢に影響のないイベントや、気持ちが入らない儀礼的な行動
つまり婚活における「消化お見合い」とは、「既に心に決めた相手がいる」「成婚退会を考えている」にもかかわらず、すでに予定されているお見合いに、形だけ参加することを指します。
もちろん、誰しも好きでそうなるわけではありません。では、どういった状況で起こるのでしょうか?
どんな時に「消化お見合い」が起きる?
▶ケース1:すでに本命と交際中
お見合いの申し込みを複数していた中で、先に交際が成立したお相手が「本命」となり、他の方とのお見合いが後から決まってしまった場合です。
本命と進展するかはまだ分からないものの、気持ちはそちらに傾いていて、他のお見合いに集中しきれない…というパターン。
とはいえ、まだ「本交際(真剣交際)」ではない段階なので、複数の方と同時進行するのはルール違反ではありません。むしろ、比較することで本命の良さを再確認できたり、思わぬ新しいご縁に出会えることもあります。
▶ケース2:成婚退会直前のタイミング
当初予定していたお見合い日程が延びてしまい、その間に別のお相手とご縁が深まり、すでに成婚退会間近、というケースもあります。
とはいえ、お見合いを一方的にキャンセルすると、違約金が発生することもあり、お相手やその相談所に迷惑をかけたくないという思いから、予定通りお見合いに臨まれる方もいらっしゃいます。
消化お見合いでやってはいけないNG行動
たとえお断り前提だとしても、お相手の時間と気持ちを尊重する姿勢は大切です。以下のような発言・態度は、トラブルや不快感を招く原因になります。
NG例:「実はもう成婚退会するんです」
「本当はキャンセルしようと思ったけど、せっかくなので来ました」
こんなふうに、正直すぎる発言をしてしまう方が時々いらっしゃいますが、言われたほうはどう思うでしょうか?
お断り前提ならば最初から来なければよかったのに・・・
と不快な気持ちにさせてしまうことも。例え『消化』だったとしても、目の前の方に対しては礼儀と感謝をもって接することが大人のマナーであり、誠実なお見合いのあり方です。
消化お見合いをキャンセルする人もいる?
中には、違約金を払ってでも「気持ちがない相手に失礼だから」と、お見合いそのものをキャンセルされる方もいらっしゃいます。特に男性に多い印象です。
たしかに、違約金のほうが「お見合い料+お茶代」よりも安い場合もありますが、『オンラインお見合い』でしたら、キャンセルせずに予定通り消化お見合いを選択する男性もいらっしゃいます。
本命候補に「消化お見合い」があることを伝えているか
真剣交際マークをつけたいけれど、まだお見合い予定があり、すぐにステータス変更ができず、交際相手をお待たせする場面があります。
特に交際が成立してから、トントン拍子で交際が進展するカップルの場合、そういった状況を作りやすいものです。
その場合、交際相手に消化お見合いがあることを伝えているかというと、ケースバイケースです。迷ったらまずは担当アドバイザーに相談することをおすすめします。ご自身だけで判断せず、ベストな対応の仕方を一緒に考えていきましょう。
▶男性に消化お見合いがあり動揺してしまった50代女性のケース
お互いに真剣交際へ進む意思をできたものの、まだ男性にオンラインお見合いの予定があり、それを伝えたところ、女性のほうが過剰に反応しショックを受けてしまったようで、それぞれの仲人が慌ててフォローをいれました。「進展スピードが早いカップルにはよくある事だから心配しないで、一週間もすれば真剣交際ステータスに変わりますから」と、伝えて気持ちを落ち着けてもらいました。
▶キャンセル料を代わりに支払った60代男性のケース
消化お見合いとはいえ、「もう他の人とお見合いしないでほしい」とお相手男性が心配しすぎてしまい、男性が女性のキャンセル料を支払ってお見合いを白紙にした事もありました。
最後に
婚活には、時としてスケジュールやご縁のタイミングで、心苦しい判断を迫られることもあります。
ですが、どんな状況でも「相手を思いやる気持ち」さえ忘れなければ、あなたの誠実さは必ず伝わります。
お見合いは、お互いが時間と労力を使って出会う大切な場。どんなときも、感謝と敬意をもって向き合っていきましょう。
最後までお読みくださり、ありがとうございます。